3.蟲 コチャタテ

コチャタテ Trogium pulsatorium

「千蟲譜」のカクレザト

文書年代 明治29年1月2日(1896年)
場所 鳥取県岩美郡(村落文書:旧農家)
文書形態 冊子
文書種類 古文書〔写本〕(永年家事記録)
発見部位 内部
考察 スケール1mm。腹部が食べられている状態である。現代でも家屋内で見られる種類ではあるが、コナチャタテ類というさらに小さな種類が単為生殖を行うため優勢である。明治頃にはいたようで、現代では外来種とされている。書籍にいると本を食べているように思われるが、彼らは食菌性といってカビ類を餌とするため、カビ(彼らの好む微生物)の指標とされる。昔の家では、本種及び本種の仲間が障子紙でコトコトと音を立てていたらしく、そのため江戸時代には「隠れ座頭」という妖怪名が付けられていた。しかし最近では生活様式がすっかり変わり、都市の騒音の中にその音は消えた。