3.蟲 コモンジョバチ

コモンジョバチ(新種)Lagyonodes tsukumogami
文書年代 宝暦5年(1755年)
場所 長野県上伊那郡南箕輪村南殿
文書形態 冊子
文書種類 古文書「南殿村宗門御改寺請半形帳」(写本)
文書部位 内部(のど寄り)
考察 体長:1.2mm。外蟲体。本研究によって発見された。時間軸が設定されない外蟲体での新種発見で、あらためてもんじょこむしの希少性が際立つ。学名「つくもがみ」は大切にされた物に宿るとされる神様であり、受け継がれた古文書が子孫により活かされている最中の発見にちなみ名づけた。(「自然と人文をつなぐ古文書昆蟲学のすすめ」参照)。本属Laginodes(ooii)は日本産昆虫目録から抜けていたことが今回判明し、新たに5種を加えた新種記載によって掬い上げられた。コモンジョバチは目のサイズが小さく、前翅痕があり、オスである等が他の4種とは異なる。今回記録されたLagynodes5種とも土壌性が示唆され、すべてに神様の名がつけられている。本種の生態はまだ不明だが土壌生物に似た趣から、昔の生活空間に土が多く存在した事が伺える。

彼らの住まう「土」は小さな命の塊である。近年では多様性という名前で認識されているその宝はあらためて過去から、未来に引き継がれるべき存在であると神託を受けたかのようだ。本研究の目的である人と自然の物語探しから、本種はさらに大切にすべきものという本質へ問いかけてくれている存在である。新種絶滅ではなく、ぜひ本種が今後も発見されることを願うばかりである。

記載論文URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsystent/31/2/31_251/_article/-char/en